台湾金門島でドローン撃墜。かつてここを守った根本中将。ほら戦争はホンマに起きるんやと麻生君。

　昨日は満洲、長春の「チャーズ」の話を書きましたが、今日は台湾の話です。安倍ちゃんの遺言とも言える「台湾有事は日本有事」ですからね。そう言えば麻生くんが「戦争が起きる」と発言したことが結構、報道されましたね（台湾有事なら「日本でも戦争」　自民・麻生氏）。8/31の横浜市内のホテルでの講演での発言やそうです。

「沖縄の与那国島にしても（鹿児島県の）与論島にしても、台湾でドンパチ始まれば戦闘区域外とは言い切れない。戦争が起きる可能性は十分にある」

　安倍ちゃん亡き後、こうやってはっきり言うてくれる人がもっと増えてくれんと、ホンマにヤバいですね。さてその台湾に関して私が「覚醒」してから知ったことの一つに、根本博陸軍中将のことがあります。門田隆将さんの2010年の『この命、義に捧ぐ 台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』（集英社）で話題になったようです（私は未読です）。

　昨日の遠藤誉さんは、長春から命からがら脱出しはったわけですが、この根本中将は、8/15の終戦時、今の「内モンゴル」に駐蒙軍司令官として駐屯しており、張家口付近に滞在していた在留邦人4万人を、ソビエト軍の攻撃から救った人でした。もしこの根本さんがいなかったら、この４万人はソ連軍に虐殺されるか、シベリア送りになっていたやろう、というわけです。

　そしてこの時に、当時国民党の蒋介石は何と、在留邦人の帰国に協力してくれたんやそうです。もちろん当時は国共内戦中で、蒋介石の国民党は毛沢東の共産党に追い詰められていて、日本軍と日本人はさっさと帰した方がええという判断も？あったかも知れませんが、それにしても、満洲とはエラい違いやったわけですね。

　そして根本さんは終戦翌年の1946年にいったん日本に帰ったのですが、何と、いよいよ大陸から台湾に追い詰められそうになっていた蒋介石の密使？からの連絡を受けて、1949年7月、台湾に密航しはったそうです。家族にも知られてはあかんので、「釣りに行ってくる」と言うて、ホンマに釣竿を持って出かけて、そのまま出航したんやそうです。

　蒋介石は根本さんに、国府軍（国民党の軍隊）の指揮を依頼した、と。そしてその期待に応えて根本さんは見事に金門島を、できたばかりの中華人民共和国の人民解放軍から守ったんやそうです。蒋介石は日本への留学経験もあり、根本中将のことも知っており、その軍事的才能も知っていたんでしょうね。

　それにしてもスケールの大きな話ですね。そしてもう、日本としては戦争は終わっているのに、敢えて戦場に赴くその心は、今の日本人には理解でけへんかも知れませんね。せやからこそ門田隆将さんは、本のタイトルに「この命、義に捧ぐ」と付けはったんやと思いますね。

　その金門島は今も「中国」の目の前にあり、いわば台湾の対「中国」の最前線です。もし根本中将の活躍が無かったら台湾は今頃、中華人民共和国の省になっていて、沖縄や九州は「中国」領になっていたかもしれませんね。そういう話なんです。ふうーー、ですね。

　そして何と、この金門島に正体不明のドローンが出現したので台湾軍が撃墜した、と（台湾、中国福建省近くの「金門島」付近でドローンを撃墜）。どこのドローンや？と聞くのも野暮な話ですが、そういうことですね。

　今の私ら日本人の大多数はもはや、残念なことに、この根本中将の行動が理解しがたくなっている、そのことこそ、危機なんやと理解せなあきませんね。もうすぐ「戦争が起きる」んや、と。

【文中リンク先URL】
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022083100962&g=pol

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