TSMCはあちこちに空約束をして結果、世界中にチップ不足を招いたことを見抜かなあかん。


 バイデン君がルール、慣例を破って先に「勝利宣言」したもんやから、仕方なくトランプさんも「勝利宣言」したのに、それを「暴挙」と言うた、愚かなワシントン支局長がまだおるのが産経新聞です。産経のアメリカ報道は基本的にはCNNの引き写しやし、それを許してる産経の本社もその程度、ですかね。

 せやけど阿比留瑠比さんみたいにズケズケ言うてくれる人もいるので、まだ読むところはあると思います。台湾について詳しいのが河崎真澄さんで、今日(6/29)面白いタイトルで記事が出ていました(一筆多論 台湾に「李登輝」は5人いた)。

 李登輝は日本統治時代の台湾で1923年に生まれた。権威主義が蔓延(まんえん)した戦後の台湾を、政権内部から静かに民主化させた不世出の政治家だった。昨年7月30日に満97歳で逝去し、間もなく一周忌を迎える。

 もう亡くなってから一年経つんですね。

 旧制台北高校から京都帝大に進み、米国で博士号を得た元台湾大教授だ。蔣介石(しょう・かいせき)の長男、蔣経国(けいこく)の目に留まり、2000年まで12年間、総統を務めた。

 河崎さんが「第一」の李登輝というのは、「僕は22歳まで日本人だったんだ」と話した李登輝さんなんやそうです。

 李登輝は「物事をなすときは誠の精神で最後まで実践躬行(じっせんきゅうこう)せよ。それが日本人の精神だ」と言い、日本人を叱咤(しった)した。

 そして「第二」は「中国語で話す権謀術数(けんぼうじゅっすう)の政治家」なんやそうです。李登輝さんは蔣経国の突然の死去により副総統から総統に昇格したんですが、当然、軍の「参謀総長ら大陸生まれの実力者は、台湾生まれの李登輝に反感を抱き、追い落としを狙ってきた」と。

 そこで李登輝さんは、その参謀総長を逆に出世させ、ついには首相(行政院長)にまで引き上げたんやそうです。ところがその厚遇ぶりに反発して、メディアや議会がスキャンダルを追及し始めたので、結局、数年で引きずり降ろされたんやそうです。ははあ、なかなかやるやんか。「日本の政治家にはなかなか真似(まね)できまい」と河崎さん。

 「第三」の李登輝さんは「英語で話す外交手腕」の人、と。

ブッシュ元大統領(父)らと信頼関係を築き、外交関係のない中で米台の極秘情報網作りや、米戦闘機など武器調達交渉を進めた。

 そして「第四」は「台湾語で話す根っからの台湾人」。李登輝さんは元々は大学で農業経済を専門にしていて、若いころから台湾各地で農地を回って調査や指導をしていた、と。そして「第五」は、

 5人目は「先祖から血を受け継ぐ客家(ハッカ)人の姿」。漢民族の一種ではあるが、独自の伝統や文化をもつ客家人は忍耐強く、頑固一徹だという。中国の鄧小平やシンガポールのリー・クアンユーらも客家人だった。
 李登輝は客家の言葉はあまり話せなかったが、「理想と現実のギャップをいかに埋めて、次善の策を探すか」といった客家的な現実主義を政治に応用した。

 なるほどー。めっちゃようわかりますね。とは言え李登輝さんはめっっっちゃ頭が良かったことは確かですね。そして人格も優れていたし、愛情も人並み外れて持ってはった、と。ただでさえややこしい台湾の立場で、ようここまで立派に台湾を導いてくれはったもんですね。

 今日、李登輝さんの話を書いたのはもちろん、深田萌絵さんのTSMCの件が気になるからですね。連日、ユーチューブで訴えてくれてはります(欧米は気が付いた!?習近平のTSMCプロパガンダ。)。めっちゃ説得力がありますね。

 今年に入って全世界でいきなり車載用半導体チップが品不足になったのは、実はTSMCがとんでもなく不誠実やったからや、ということが、ヨーロッパでもアメリカでも、徐々にバレてきているようです。つまりTSMCは、米中戦争がどちらに転んでもええように、ズルく立ち回っているわけですね。

 そんなもん、しっかり見抜けよと言いたいですね。見た目台湾企業にめっちゃ甘い日本人、シャープの件を忘れたらあかんで、と。鴻海(ホンハイ)は買収する前は「雇用は守ります」と言うてたのに、買収後さっさと7千人の首を切りました。その頃から工作もさかんで、「政府は民間企業に手を出すな」という論調が作られていて、国はシャープを助けられへんかった、と。

 先日、不審火?によって焼けたルネサスの工場が復旧したニュースが流れていましたが、これにも政府は一切、知らん顔やそうです。一企業の不始末ぐらいにしか考えてへんのでしょう。もしかしたらテロ、安全保障の問題やと考えて、国として支援する、なんてことはアタマのどこにもなさそうです。

 「3A」で発足した半導体議連はようやく、たぶんこれからケタ違いの金を出さなあかんことには気付いたようですが、それ、外国企業に出したらあかんねんで、とクギを刺しとかなあきませんね。深田さんの話によれば、お金は当然必要やけど、たとえば工場を再建した時などに、その設備投資の税額を控除するとか、減価償却の期間?を柔軟化するとかの、企業にとっては助かる細かい施策もいっぱいあるようです。

 あとはサンタバーバラのおっさんとか、柏原竜一さんが言うてはるように、半導体エンジニアの給料をドカンと上げなあきませんね。一説には年収2千万、3千万での「引き抜き合戦」が始まるかも、とも言われているようです。うーん、経産省にはでけへんやろなあ。

 財務省も早う「緊縮脳」を解いて、特に半導体に関してはケタが2つ以上違うほどのお金を出してほしいですね。うーん、まだまだ壁は高そうやなあ。

【文中リンク先URL】
https://www.sankei.com/article/20210629-GL7VWGDPEBK6RILM2F766HL7MI/?426720
https://www.youtube.com/watch?v=vCza_xDiXcU
https://www.youtube.com/channel/UCnBnusmpNbN8SgC5Oiw31Cw
https://www.youtube.com/channel/UCFBqEEd6cWtdCIEO0mHMluA/featured


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