日本人の「国連信仰」は、かなりのもんですね。いや、かくいう私もそうでしたね。その昔、小沢一郎さんが自衛隊を国連軍に、みたいなことを言い始めたときは、ほほう、ユニークな考え方やなあ、なんてアホまる出しでしたね。これを書くのにググってみたら、「国連待機軍構想」なんて出てきて、笑えました。この人は国家観も何もない、いざというときには隠れて逃げるだけの、ただの卑怯な人と言うのはもう知られていますね。
前に、国連は英語では「Unite Nations」で、戦前も戦後も変わってへんのに、日本では戦前は「連合国」、戦後はどこかの小賢しい日本人か誰かが「国際連合」と訳すようになったことを書きました。今もまだ国連憲章の中に日本は「敵国」やという「敵国条項」がある、と。せやけどこれは次の憲章改正の時に廃止されることが決まってる、とか。いやいや何で次、やねん、今すぐさっさと消さんかい、てな話ですね。
そしたら今日の産経新聞でユネスコ(国連教育科学文化機関)の「世界の記憶」(世界記憶遺産)の改革を、韓国が妨害してるという記事が出ていました。まあ消えていく国が今さらギャーぎゃー言うても放っておいたらええんでしょうけど、元々は、「中国」が「南京大虐殺文書」を登録したことから騒ぎが大きくなり、これまでええかげんやった審査の流れをまともにしよう、という動きを始めてた、ということですね。
何と、今回は中露も支持してるんやそうです。え?と思たんですけど、「中国」では「六四天安門事件」が、ロシアではスターリンによるシベリア強制移住の記録が申請されようとしてることから、放置したらマズいと、両国が乗り出してきたようですね。まあ日本以外のほとんどの国は歴史を捏造しますから、目クソ鼻クソの話やんか、こんなもん。
ということで、国連なんか、もういらんのとちゃうか、とトランプさんも時々言うてはったような気もしますが、実は今産経新聞で、「話の肖像画」という連載物に、国連軍縮担当上級代表(事務次長)の中満泉(なかみついずみ)さんという人が登場してはります。この人のことは知らんかったんですが、戦火が飛び交う中にでも果敢に出かけて行って、活躍してはったみたいです。ちょっと国連の認識が変わります。
連載の7回目に次の話があります。 <日本人として国連機関で活躍した先駆者として広く知られているのは2人だろう。国連難民高等弁務官を務めた緒方貞子さんと、1957年に日本人として初の国連職員となり、国連事務次長などを歴任した明石康さんだ> そうですね、緒方貞子さんと明石康さんの名前は聞いたことがありますね。そして緒方さんのことをこう書いてはります。
<緒方さんにはよく「官僚になってはいけない」といわれました。すなわち、これまでこうだったから、前例通りにこうしましょうというのはよくない。問題を解決するためには何をしなければならないか、根本的なところで考えることを貫いた方でしたね。>
ふうん、たぶん、国連で働いてる日本人はめっちゃ真面目で真剣に仕事をしてはるんでしょうね。あ、当たり前か。そんなひたむきな日本人が、各国から賞賛されるんやと思いますね。せやけど一方で、最初に見た世界遺産の話は、各国がひたすら国連を利用することだけを考えてる、せせこましい、意地きたない奴らの溜まり場になってしもてる、ということなんでしょうね。
和を以て貴しとなす、という日本人の精神は、ホンマは世界中で普遍的なもんやろうけれど、基本は人間性悪説、食うか食われるかの大陸で生き延びてきた野蛮人たちと共存するのはホンマに難儀なことですねえ。
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