かつての日本には「いい談合」があった。「何が何でも入札」は、お役人の怠慢とちゃうんか?

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 私は7~8年前から「覚醒」し始めて、勉強しながらいろんなことを知りましたが、日本ではこの間、だんだん良うなってきたことは確かにあると思います。特に外交、防衛関係はまだまだやとは思いますが、それでも以前よりははっきりと良うなってきたと言えるでしょう。一方で何一つ変わってへんのは、経済ですね。デフレの最中の増税という、もう意味不明の愚行、国家の自殺行為を、多くの人がずっと前から言うてるにもかかわらず止められへんことが、ものごっつい恐ろしいことやと思います。

 デフレと緊縮財政が続いてきた結果、多くの日本の産業は、どんどん疲弊してきてるわけですね。明らかに政策が間違うてるのに、努力が足らんとか、改革が足らんとか、経済学者がエラそうにええ加減なことをずっと言い続けてごまかしてきてるわけですね。その中でもなるほどと思う話を見つけました。

 「新」経世済民新聞の今日の記事「【小浜逸郎】談合否定という過てる思想」です。内容は2014年7月にアップされた藤井聡さんの「「談合」は、悪なのか?」(土木を語る 第7回)」という動画のことでした。その中で藤井さんが説明してはったことを、小浜さんの友人Aさんがフェイスブックでうまくまとめてはったというので、それを引用してはりました。めっちゃわかりやすいので、孫引きで長いですが、コピペさせてもらいます。

明治以降の建設業界が、公共調達についての談合や入札を巡って二転三転してきた複雑な歴史の流れです。

明治政府の公共調達が始まる(業者を随意契約によって直接指名)。

このころ役所には土木建設に詳しく設計ができる技術者が直接勤務していたので、それが可能だった。

会計法ができて、一番安く建設する業者を指定すべしと決められる。

民間業者が増えたので、指名競争入札が始まる。

ダンピングが横行し、粗悪な業者の受注が増える。

最低価格制度ができる(インフラの特殊性にかんがみ、勅令で、杓子定規な会計法の例外を認める)。

談合が始まる。数社で順繰りに受注するルール。

談合の際に際限のない受注額つり上げを防止するために、政府は発注額の見積もりを自前で作ってそれを大幅に超えた入札結果については発注しないことを法で定める。
政府部内に優秀な技術者がいたから、それが可能だった。

談合に裏切者が現れて共謀して約束を破る(X社が100万円で受注できる約束だったのに、Y社、Z社……などが、99万円や98万円で入札)。

談合屋(反社会勢力)が企業に雇われ、他社を脅迫し、一時的に談合の秩序が保たれる。

談合屋が調子に乗って超高額の手数料を要求。
100万円で受注した公共調達が、実質50万円の建設費しか投資できず、粗悪なインフラしかできなくなる。

政府の監査付きの業界組合が出来て反社会的勢力を締め出す。
同時に、サービスの品格・雇用安定の仕組みが出来る。
つまり政府と組合との間の協同のおかげで、価格の上限と下限についての適切な幅が決められる。

大東亜戦争に敗北。

GHQ「談合なんて古臭い仕組みあかん! ちゃんと一般競争入札やるのが公正なんや!」。
独禁法が制定され、公取委発足(1947年)。

明治初期に逆戻り。

明治初期からと概ね同じサイクルにのり、今度は談合屋の代わりに政治家・族議員が談合を仕切る。

「いい談合」と「悪い談合」の区別を政府のガイドラインによって決める(1984年)。
これは、独禁法の内部に「いい談合OK」としてちゃんと位置付けられていた。

ところが90年ごろからアメリカの圧力が強まり、日米構造協議で独禁法が強化され、会計法に従った一般競争入札を強いられる。

またダンピングが横行し、弱い業者はどんどん潰れていく。
地方の中堅業者も受注できなくなり、大手ゼネコンの寡占状態に。

そこへ、東日本大震災で、供給不足が一気に露呈。

 何やらため息が出て来ますね。その時その時で、それなりに改善してるつもりやけど、結局おんなじことをずっと繰り返してるみたいですね。小浜さんは「国情に合わせて苦労して作り上げた日本のインフラ整備のシステムが、アメリカン・グローバリズムによって二度も壊されていく過程」と書いてはります。

 そういえばこの記事でも触れてはりますが、だいぶ前にリニア中央新幹線の建設工事を巡る、大手ゼネコン4社による入札談合事件、というのがありましたね。発注者のJR東海は民間会社やけど、国からも莫大なお金が出てるから厳しく裁いたということのようですね。

 せやけどこの、リニア新幹線の建設工事というのは、最先端の技術が要求され、とんでもなく規模も大きい、いわば日本の国家事業やんか。国内の一流企業が、それぞれの得意分野を持ち寄って、うまく分担して、どうやったら効率的に工事を進めたらええか、という相談をしてもええんとちゃうか?昔はそういう「いい談合」というものがちゃんとあった、と小浜さんも書いてはります。

 決まったことを杓子定規に解釈して適用するだけやったら、誰でもできるんや。そもそもこの工事は日本国民の利益に直接つながる、大事な仕事なんや、そしたら、トータルで見て国民の利益になることやったら例外を認めるとか、上手いこと調整するとか、場合によっては政治家も動かして法律を変えたり作ったりするのが、お役人の仕事なんとちゃうか、ということですね。「入札」だけやってるのはお役人の怠慢やんか。

 日本語には「打ち合わせ」とか「根回し」とか「すり合わせ」という言葉がありますね。ウソをついたり、ダマしたり、バレへんかったら儲けもの、と思うような、あまり日本人らしくない人が入ってくると、そういういわゆる「調整」みたいなことがでけへんようになるんでしょうか。

 「リニア談合」を摘発したのは、今をときめく東京地検特捜部でしたね。もともとは終戦直後、GHQの隠退蔵物資の捜査、摘発をするところから出発した組織やった、と。もしかしてこの件は、今もアメリカの意向が働いてるんやろか?グローバリズムの波にまだまだ呑み込まれっ放しの日本、しっかりせなあきませんね。

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ナニワの激オコおばちゃん

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