この本『政党を脱退して日本国民に問う』(松岡洋右)は、一般の書店では売ってませんね。経営科学出版(ダイレクト出版)ですね。昭和9(1934)年に出された同名の本の復刻版です。大阪毎日新聞社主催での講演会の記録ですね。講演の出だしから、日付がわかります。
この非常時の真っ唯中に、昨日、天津日嗣(あまつひつぎ)であらせられるところの、皇太子殿下が御誕生遊ばされましたことは、われわれ国民にとりまして、この非常時の中にいながらも非常に心強く、日本国中が明るくなったのであります
つまり現上皇陛下のお誕生日の翌日、ということは昭和8(1933)年12月24日ということですね。松岡洋右はその年の2月24日の国際連盟総会で、全権大使として赴き、国連を脱退したわけですね。帰国した時には、本人は「交渉失敗」で非難されると思てたら、何と国民の大喝采で迎えられて、奇異に感じた、という話ですね。
今も昔も朝日新聞とかのマスゴミは、煽ることしかせえへん、というわけです。帰国して松岡は半年間、一切発言せえへんかったけれど、この講演で、タイトルにあるように、この「非常時」に政党政治なんかやってる場合やないで、という主張を始めたというわけです。
たしかにその後、政党は昭和15(1940)年に解散して大政翼賛会が発足し、その直前には松岡は外相として日独伊三国同盟を締結してたわけですね。戦後は「A級戦犯」として東京裁判にかけられるも、病を得て昭和21(1946)年6月病没、と。
戦後GHQは、この松岡の書いた本は「焚書」とした、ということは、アメリカにとっては戦後も都合の悪かった人やったというわけですね。ということは、日本にとって正しいことをずっと言い続けていた、ということやんか。
戦後の歴史教育では松岡は、それこそ第一級?の「A級戦犯」、極悪人やったように教えられていますが、それもまた松岡がホンマに正しかったことの証明みたいなもんやな。もちろん戦後、松岡自身も、ドイツと組んだのは間違いやった、と認めてはいたんですね。そういう貴重な証言も含めて私ら日本人は、しっかり勉強せなあきませんね。
マッカーサー自身が、この戦争(大東亜戦争)は、日本にとっては安全保障上の自衛の戦いやったと言うたという話はもう有名ですが、そんな話に喜ぶ前に、政府の真っただ中におった人が何を言うてたのかをしっかり検証せなあきませんね。
そしてこの本の話に戻ると、そもそも日本は、明治維新で欧米文明を取り入れたけれど、それは個人主義で、日本には合わない、日本には「忠」と「孝」がまだ残っている、しかしそんなものは西洋人には全く理解でけへんことなんや、と言うてはります。そして、
私は日本の家族制度を呼んで道徳的共産主義といっております。・・・・親のものは子のもの、兄貴のものは俺れのものだというように育てあげられて来た、・・・・一体そんな理屈は欧米にはない・・・・イギリス人ほど私有財産の観念がはっきりしておればそういう人間はあるはずがない・・・・それほどまで彼らは物質化し個人主義に徹底し私有財産に対してはっきりしている
かなり本質的な話やと思いますね。話のスケールがめっちゃでっかいです。松岡は現代文明、つまり世界は、全速力で自殺に向かって走ってる、と言うてはります。そんな世界を、われわれ大和民族が本当の日本精神に立ち還って救ってやらなければならない、と。
とは言えこの後の、悲劇の結末を私らは知ってますから、ホンマに虚しい話ですね。せやけどよう考えたら、この構造は、今も全く同じなんやということにすぐに気づきませんか。個人主義が極まった結果、世界中でヘンテコリンなことが起きている、と。
世界が今、「全速力で自殺に向かって走ってる」というのは、そのまんまやんか。歴史は繰り返す、でしょうか。今こそ大和民族の日本精神を復活させよう、などと言うと、まるで右翼やんか(笑)。せやけど今ならわかる気がしますね。
「満州事変」の国連調査団で有名なリットン卿の言葉を、松岡は披露してはります。日本人は不思議だ。白人も名誉を重んじるのは同じだが、白人はその時に、生命も全うしようと考えるのに、日本人は、名誉を重んじるのに初めから命は投げ出してかかる。こんな国民を脅して問題を解決しようなんて、できるはずがない、と。
これこそが日本精神、大和魂なんや、というわけですね。戦後GHQが恐れたわけや。とうとう70数年かけて、ようやくそれが、滅びようとしてるんやろか。いやいや、こういう本が復刻されるということは、決して滅びてなんかおらへんで、ということやと思いたいですね。
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コメント
皆さん、選挙に行くようにとお声がけをされて投票率を上げて下さい。蔡英文総統が台湾には既に米軍が入ってる事を公式に認められました。日本の安全保障、領土を守り我々の命を守る危機が近づいています。先ず電波オークションをして害でしかないマスゴミを減らし、潰して憲法改正をして国民投票に向かわねばなりません。時間は限られています。何も用意が出来ないままで危機を迎えるわけには行きません。
選挙に行かなければ、立憲そして立憲に付いてくる共産党を栄えさせます。日本がどんな事になってしまうかを知って下さい。
当にこのような時代だからこそ、立憲共産党のような亡霊も徘徊し始める。
内向きの岸田政権で、世界の潮流を乗り切れて行けるか、甚だ不安である。
投票に行ってきました.候補者は自民、比例はNHK党.でも立憲民主と国民民主が「ともに民主党」どうやって振り分けるの?
今更かもしれませんが.
長尾さん まけた