日本には最先端に挑んでる企業があるのに、何で旧技術の台湾TSMCにお金を出すんや？怪しい！

　昨日はツイッターでイヤなことがありました。経産省が熊本に、台湾TSMCの工場を誘致したっぽいニュースに関して、ある半導体の専門家の人がツイートしてはったので、私がリプライで、深田萌絵さんの動画を貼り付けて、政府が金を出すのはおかしい、と返したところ、どっと「アンチ深田萌絵」が湧いて来ました。

　中には私の個人情報を晒そうとする人も出て来たので、その人は私の二人目のブロックにしました（笑）が、気持ち悪いですね。他のツイートを見たらその人、かなり維新ジャーと重なっていましたね。この台湾TSMCに関しては、私はつい先日も「経産省は「日の丸半導体」を潰した前科者。今度は金を渡して台湾TSMCを誘致、日本を売るんか？」で書いたところでした。

　その専門家に対するリプライでは、

TSMCが連れて来る2000人の
ちうごく人技術者の中に、
人民解放軍の人間もいるとか。

と書いたんですが、これが「アンチ深田萌絵さん」たちをいたく刺激したようです。とは言え、政府が熊本工場を支援する話はどんどん進んでいるようですね。岸田首相も実は10/14には「TSMC」にも言及していたんですね（半導体「日台経済同盟」強化に前進　世界的メーカーTSMCが日本に新工場、政府も支援へ）。ただ、最初に書いた半導体の専門家は、なぜソニーも経産省もコメントせえへんのや、と疑問を呈してはりました。

　どうもおかしいと思てたら、何とアンチの人がリツイートで高市早苗さんのブログを紹介してはりました（経済安全保障の強化に向けて⑤：迂回貿易による中国兵器開発への間接的関与）。今年６月の記事ですね。

　今年4月7日の『ワシントン・ポスト』の報道によると、台湾の大手半導体メーカー「TSMC」の半導体製品が、台湾企業の「世芯電子」（メーカーではなく、設計・販売企業）を経由して、中国企業の「天津飛騰（天津飛騰信息技術有限公司）」に納入されたそうです。
　中国の「天津飛騰」は、中国軍の極超音速兵器開発用スパコンのCPUを製造している企業で、結果的には台湾のTSMCの半導体製品が中国軍の兵器開発に利用された旨が指摘されました。
　米国政府は、この報道の翌日4月8日に、中国「天津飛騰」を『Entity List』に追加指定しました。

　ほほう、高市さん、ちゃんと把握してはるやんか。せやけど実際には、外部からはわからん部分がめっちゃあるわけで、かなり慎重にならなあかんことは確かなようです。高市さんはこう締めくくってはります。

　日本でも、将来的に台湾の政権が親中政権に代わるリスク、迂回貿易で中国に先端技術や機微技術が渡るリスクにも十分留意し、外国企業への投資時には十分な調査を行う必要があると考えます。

　泥棒が、私はこの後ドロボウしますよ、と言うわけないしなあ。前にも書いたサンタバーバラのおっさんが連日、批判してはります。
■TSMC日本誘致、日本の半導体メーカーが覚悟するべきこと
■数千億の税金、ルネサスに入れない謎
■22nm/28nmのどこが経済安全保障上の物資やねん？

　「日本の半導体メーカーが覚悟するべきこと」というのは、これからは日本人技術者の引き抜きが始まるやろうということです。以前まだ日本の半導体が強かったころ、日本人技術者が「土日バイト出張」で、けっこうなお金を貰うて韓国や台湾に行って、せっせと技術を教えてたという話はもう有名ですね。

　「ルネサスの謎」というのは、そもそもルネサスの筆頭大株主は産業革新機構なわけで、経産省とはツーカーなはず、もしかしたらルネサスはリスクを取りたくない、工場完成の２年後には半導体はもうダブついてるかもしれんから、政府からの投資を断ったんとちゃうか、という話です。

　あるいはもしかしたら、政府がもうTSMCで決めてるんやから黙っとけ、と言われたんか？とも言うてはります。とは言え、熊本の工場で作られる予定の半導体の「22nm/28nm」なんて、先端技術でも何でもあらへん、何でそこに過去に例のない4000億円も投入するんや？もう意味わからん、という話でもあるようです。

　お金さえあれば、ルネサスでも作れるようなものに、何で外国企業に4000億円？という話ですね。たぶん一言で言うと、経産省はTSMCに足元を見られて、振り回されてるだけとちゃうか、ということですね。ホンマに情けない話ですが、金は取られるわ、技術は盗まれるわ、日本人、アホちゃうか、という話やんか。

　とは言え、日本企業の体質からいうたら、いきなり技術者の給料を倍にしたりはでけへんやろうし、２年後の工場完成時に商品（半導体）がダブついてて採算が取れへん、となったときに、誰も責任を取らへん、ということは十分に考えられますね。

　結局、官僚も企業の人も、みんなが今だけ、金だけ、自分だけ、になってるから、何も進まへん、ということなんでしょうか。戦後の高度成長期みたいに、「国策」として、「官民一体」となって、国家的大規模事業を進めるんや、みたいな気概のある人はもう、絶滅してしもたんやろかと、悲しくなりますね。

　一方で、こういう政府支援には必ずキックバックがあるんやとかの、イヤな話もあるようです。そんな話、「中国」と同じになってしまうやんかと、これもまた悲しくなりますね。と絶望的な気分になってたら、こんな記事がツイッターで流れてました（半導体、ハンコ製法で逆襲　キオクシア・キヤノン実用へ）。

　これは日経新聞の有料記事のようですが、ツイートで抜粋してくれてはる人がいました（いわぽん2nd 加油!保守は中道、日本を保守政治に!! @nxu0oWIuEkWUua2）。

日本企業が凄すぎる！
半導体、ハンコ製法で逆襲　キオクシア・キヤノン実用へ
要は蘭のASMLのEUV露光装置で成していた微細化半導体をハンコ式で工程短縮でやるのだ

　画像もいっぱい転載してはります。そして

先端半導体の工場新設には数千億～1兆円規模の投資が必要だ。数百億円の設備投資や製造時のランニングコストを抑えられるナノインプリントが実用化できれば、資金力やコスト競争力で世界大手に劣る日本の半導体産業にとって巻き返しの一手にもなりうる

　ええーっ。どうせ同じ4000億円を投じるんやったら、既存技術を持って来るだけの、外資の熊本TSMCではなく、こっちの日本企業にお金を上げたらええやん！と思いますね。え？キックバックがない？もし本気でそんなことを言う政治家がおったら、それこそさっさと落とさなあかんな。

【文中リンク先URL】
https://naniwakawaraban.jp/2021/10/15/%e7%b5%8c%e7%94%a3%e7%9c%81%e3%81%af%e3%80%8c%e6%97%a5%e3%81%ae%e4%b8%b8%e5%8d%8a%e5%b0%8e%e4%bd%93%e3%80%8d%e3%82%92%e6%bd%b0%e3%81%97%e3%81%9f%e5%89%8d%e7%a7%91%e8%80%85%e3%80%82%e4%bb%8a%e5%ba%a6/
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2110/19/news094.html
https://www.sanae.gr.jp/column_detail1327.html
https://www.youtube.com/watch?v=qvkBB-E7yhM
https://www.youtube.com/watch?v=1qr6NxaZWzc&t=603s
https://www.youtube.com/watch?v=o5n6UYd5Ocw
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC10DEC0Q1A910C2000000/?unlock=1
https://twitter.com/nxu0oWIuEkWUua2/status/1450401332729303047

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