G7の裏で「中央アジア首脳会議」。運命共同体にプーチンは手を出すなと習近平。これ戦争中やで。

 私らは日本人やから、そりゃあ日本の広島が改めて世界に紹介されることは、それなりに嬉しい話ですが、同時に世界で何が起こってるかは、しっかり見とかなあきませんね。日本ではG7報道一色ですが、実は同時に大きな会合が行われていたという話を、宮崎正弘さんと北野幸伯さんが書いてはりましたね。

 「宮崎正弘の国際情勢解題」通巻第7756号は「G7広島にぶつけて開催された中国・中央アジア首脳会議」。サブタイトルは「習近平は西側の介入、カラー革命を懼れている」。開催の概要は支那の公式宣伝紙の「人民網日本語版」を見ましょう(笑)。

 5月19日午前、習近平国家主席は陝西省西安市で第1回中国・中央アジアサミットを主宰した。カザフスタンのトカエフ大統領、キルギスのジャパロフ大統領、タジキスタンのラフモン大統領、トルクメニスタンのベルディムハメドフ大統領、ウズベキスタンのミルジヨエフ大統領が出席した。

 トカエフはかろうじて知ってたけど、他は知らんわー。宮崎さんの記事では最後にこう書いてはります。

 ウクライナ戦争によりロシアの窮地を横目に、中国は白昼堂々の中央アジア政治への介入だから、プーチンにとってはおもしろい筈はない。
 しかしカザフスタンを筆頭にロシア離れも顕著となっており、中国アジア五ケ国はイスラムでは共通だが、そのイスラム教徒を弾圧する中国に、ビジネスは別だとして近づくのも大きな矛盾である。

 ロシアのことはこの人に聞け、な北野幸伯さんはメルマガ「ロシア政治経済ジャーナル」で、習近平が「運命共同体」と言うたことに注目してはりました。これは上の「人民網日本語版」にも載っていました。

 習主席は、「昨年、中国と中央アジア5ヶ国は中国・中央アジア運命共同体を建設すると発表した。4つの堅持が必要だ。1つ目は手を携えて共同で助け合うことの堅持。2つ目は共同発展の堅持。3つ目は普遍的で安全であることの堅持。4つ目は世代を超えた友好の堅持だ」と述べた。

 いかにも支那らしく、この後も延々と、言葉のお飾りが続くんですが、北野さんは「運命共同体」の意味をはっきり書いてはります。

これは、何を意味するのでしょうか?
【 ロシアから中央アジアを奪いますよ! 】
という露骨な宣言なのです。

 北野さんの説明はわかりやすいです。

ウクライナ侵攻で「旧ソ連の盟主」の地位を喪失するプーチン
【戦略的敗北は避けられない】
もはやロシアは、【旧ソ連の盟主】という地位を失っている
ロシアは、【貧しい独裁国家】なのに対し、
中国は、少なくとも現時点では【豊かな独裁国家】
ロシアを中心とする軍事同盟CSTOは、崩壊にむかう流れの中
ロシア自身が中国の【属国】と化した

というわけで今、習近平は

「中央アジアは、これから中国の【 運命共同体 】だから、手出しするなよ!」
といえるようになったのです。

 そしてこの最後の部分を上の宮崎さんの「イスラム教徒を弾圧する中国に、ビジネスは別だとして近づくのも大きな矛盾」とつなげると、やっぱり支那はあかんな、と言えるんやと思いますね(笑)。上の「人民網日本語版」の写真からもう一枚。

 ぷっ。何や、このスカスカ感(笑)。

 長々と引用を続けましたが実は私は、大東亜戦争中に行われた大東亜会議を想起していました。昭和18(1943)年11月、東京で開催。同年5月31日に決定された大東亜政略指導大綱に基づき開催された、と。参加国は日本、中華民国南京国民政府、満洲国、フィリピン、ビルマ、タイ、インド(オブザーバー)と。

 「大東亜共同宣言」はこれですね。

 戦争の原因は、米英による他国家、他民族の抑圧と、侵略搾取や、と言うてるわけですね。この戦争で大東亜の各国は、米英の桎梏から解放され、自存自衛を全うしよう、と呼びかけているんですね。そして現実に戦後、英国領やったインドも含めて、アジアからアフリカに至る全世界で、植民地がなくなって行く流れになったんですよね。

 上のスッカスカの「中国・中央アジア首脳会議」と比べるのもアホらしい、そもそも「志」が違う話ですね。せやけど結局、戦争は負けたらあかんのや。今の日本は、間違うてもこの支那とロシアの側に付いたらあかんし、いずれ支那は、弱体化させなあかんのや。

 毎日のように書いてますが、ホンマにLGBT法案なんかにかまけてる場合やあらへんで。とは言え、このLGBTも、長期的な日本弱体化の戦略の一つなんやから、しっかり潰していかなあかんのは確かなんですね。今は世界大戦中なんや。誰が敵なんか、しっかり見極めて進路を間違わんようにしましょう。


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コメント

  1. のなのな より:

    いつもながら、場違いで恐れ入ります。

     三橋さんとこのね、平均概念と最大概念なんだと。

    私には今のところ、
    はて ・なので、
      そのうち、こちらで触れていただけませんか。
    ewedf さんの注釈が加わると理解しやすくなるかも
    しれなーい。 

    お邪魔しました。         ねよ。

  2. けん より:

    ウクライナでの戦争が長期化し、欧州への『一帯一路』が分断されてしまったため、
    支那はとりあえず中東・中央アジアで足場固めをしておきたいのでしょう。

    この背景には、パキスタンでのCPECの失敗、欧米が去った後のアフガニスタンの混乱、
    スリランカやモルジブでの親中派の敗退、アフリカ諸国からの反発などがあり、
    『一帯一路』は伸び悩んでいます。隠し玉だった『債務の罠』政策もバレてしまい、AIIBはほとんど仕事がないようです。

    ですから、中央アジア諸国も支那がくれるというものはもらっておくけど、その先は
    「お手並み拝見」くらいの気分だと思います。中央アジア諸国は、もともと鉱物や
    石油・天然ガスなど地下資源が豊富なので懐に余裕がありますし、彼らは支那が金欠
    状態だと知っています。支那についていくかどうかは、支那の度量次第でしょうか。